税金0円の65歳以上の夫婦世帯に変化が(2)
前回に引き続き、「税金0円の65歳以上の夫婦世帯に変化が」についての講義です。
それでは、開校です。
- こんにちは。FPまきこです。
今回は、配偶者特別控除について話すね。
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ところで、特別って言葉がついたけど、配偶者控除との違いって何かあるの?
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まずはね、平成15年までの話からするね。
平成15年までだと、配偶者の合計 所得金額が76万円未満で、
納税者本人の所得が1000万円以下だと対象になってたの。
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そうなんだ。
この制度も配偶者控除と同じで38万円の所得控除が受けられるの?
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いい質問ね。
実は、配偶者の所得によって控除できる額が違うの。
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ということは、配偶者の所得が多いと控除できる額は少ないんだ?
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そう。
例えば、配偶者の合計所得金額が5万円(給与収入70万円)未満の場合は、
38万円の所得控除が受けられるの。
逆に、配偶者の合計所得金額が75万円以上76万円未満だと3万円しか控除されないの。
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なるほど。
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この世帯の場合、平成15年は配偶者特別控除が受けられるの。
けど、平成16年からはこの所得控除、少し変わったの。
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どんなふうに?
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例えば、配偶者の合計所得金額が38万円以下であれば、
配偶者控除、配偶者特別控除がダブルで受けられるわけでしょ。
これが、平成16年からは、ダブルで受けられなくなったの。
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ということは、ダブルで受けてた人は、
配偶者特別控除は受けられなくなって配偶者控除のみしか受けられないってこと?
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そう。
このモデル世帯のように奥さんの所得が5万円未満で、
だんなさんの所得が1000万円以下の場合、配偶者控除で38万円、
配偶者特別控除で38万円、あわせて76万円の控除が受けられていたのね。
でも平成16年からは、配偶者控除の38万円だけ。
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じゃあ、控除額が半分になっちゃうんだ。
そのぶん、税金が高くなるね。
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そう。
つまり、平成16年からは、納税者本人の合計所得金額が1000万円以下で、
かつ、配偶者の合計所得金額が38万円超76万円(パートなどの給与収入の場合には141万円)未満の場合が、
対象になるんだよね。
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そうなんだ。
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例えば、配偶者の所得が38万1円〜40万円未満だと38万円控除されるの。
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38万円!?配偶者控除と同じ額じゃん。
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そう。
つまりね、所得が38万円を少し超えても40万円未満におさまれば、
配偶者控除と同じ38万円の控除が受けられるの。
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なるほどね。
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今回のモデル世帯の場合は、この控除が変更になったおかげで税金払わなくゃいけなくなったの。
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影響大きいよね。
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うん。平成16年から変更になった所得控除はこれだけ。
ところで、平成17年にまた税金がアップしたわけだけど、その背景については次回話すね。
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次回もよろしくお願いしま〜す。
本日のまとめ |
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合計所得金額が38万円以下の場合 |
合計所得金額が38万円超、76万円未満の場合 |
従来の配偶者控除、配偶者特別控除 |
配偶者控除、配偶者特別控除が受けられる |
配偶者特別控除が受けられる |
平成16年4月1日からの配偶者控除、配偶者特別控除 |
配偶者控除が受けられる |
配偶者特別控除が受けられる |
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